2017/08/21

既卒と第二新卒の違い・おすすめ転職サイト|第二新卒は転職に有利?

第二新卒という言葉の定義はなんでしょうか?また、既卒という言葉もあります。その定義は?第二新卒の人たちの実態を各種の調査からみて、その傾向を調べてみます。また、第二新卒のメリットとデメリットから就職活動への心構えなどを探ってみたいと思います。

既卒と第二新卒の違い・おすすめ転職サイト|第二新卒は転職に有利?

第二新卒って何?定義は?

「第二新卒」の定義にはっきりとしたものはありません。

一般的には、新卒で入社して1年から3年目の25歳以下の社員で退職を希望している人や、その年代で会社を退職して就職先を探している人と定義されていることが多いです。

第二新卒はいつごろから定義付けされたのか?

「第二新卒」という言葉、昔は聞かなかったように思いますが、いつごろから定義付けられて使われ始めた言葉なのでしょうか?

使い始められた起源や定義がはっきりと解りませんが、就活サイトなどをネットで検索すると、2005年頃の記事に第二新卒という言葉がでていますから12年以上前には何らかの定義付けがされて使われていたようです。

また、第二新卒という言葉は新卒で就職後3年以内で会社を辞めてしまう若者が増えている、というデータを受けて使われるようになった言葉とも言われています。

この定義から調べてみると、新卒で就職後3年以内で離職する比率は現在30%を超えていますが、長いレンジでみると厚生労働省の調査で初めて30%を超えたのは平成7年1995年のことです。平成12年2000年には初めて35%を超えています。

社会問題化から第二新卒という言葉が使われるようになったという定義からすると、この2000年頃から使われ始めたと言えるかもしれません。

既卒というのは?定義は?

「第二新卒」の他に「既卒」という言葉が就活ジャンルで使われています。
「既卒」という言葉の定義は、大学などの高等教育課程を卒業しているが正規雇用の社員としての職歴が無く、就職先を探している25歳くらいまでの人を言います。

既卒の人の状況

既卒の人と定義された人の就職活動はかなり厳しく、フリーターやニートになっている人の数もかなり多くなっています。就活サイトでは既卒の人の枠を明確にしたり、厚生労働省などで既卒の人のための就職支援が行われていますが、新卒一括採用や中堅の中途採用枠とは異なり、既卒への門戸開放は十分とは言えない状況になっています。

マイナビの「マイナビ既卒者の就職活動に関する調査」によると、新卒の学生の内定率が69.8%であるのに対し、既卒の人の内定率は30.7%に留まっているとのことです。

既卒の人は「就職浪人」とも呼ばれる人で、多くの人は就職活動を熱心に継続して行なっています。就職活動の場では、この既卒の人は第二新卒とまとめて扱われることがあります。第二新卒と比べると企業での就業経験が無いなどのハンデがありますが、逆に言えば汚れのない真っ白な身であるとも言えます。自分の経験とスキル、モチベーションを大いにアピールして就活の場に臨んでいけば活路が開けるのではないでしょうか。

第二新卒の実態は?

「第二新卒」と定義されている人はどのくらいいるのでしょうか?就職して3年以内での離職率の変化は?業種別で差はあるのでしょうか?
厚生労働省の「新規学卒者の離職状況調査」で実態をみてみましょう。

ここでの調査の対象者は、事業所からハローワークに対して新規学卒者として雇用保険の加入届が提出された新規被保険者資格取得者と定義されています。

第二新卒の離職率の推移

第二新卒と定義されているのは、新卒で就職後3年以内で離職した人なので、厚生労働省の調査では平成25年、2013年が現時点では最終のデータになります。
2013年に3年以内に離職した率は、1年目の人が12.8%、2年目が10.0%、3年目の人が9.1%、合わせて31.9%になっています。

離職率の推移をみると2013までの4年間では
 2013年  31.9%
 2012年  32.3%
 2011年  32.4%
 2010年  31.0%
となっていて、32%前後で推移しています。

離職率に変化が現れたのは1995年頃で
 1996年  33.6%
 1995年  32.0%
 1994年  27.9%
 1993年  24.3% 
と急激に上昇しました。その後、1999年から2006年までは35%前後の高い離職率で推移しています。

1991年にバブル景気が終焉した後、ある意味さめた若者たちがより良い職場を求めて離職率が上がったのかもしれません。また、離職率がピークの2006年以降に就活市場に登場してくるのは、1987年~1996年生まれのいわゆる「ゆとり世代」、「さとり世代」と定義されている若者たちで、その影響からか離職率もやや落ち着いた数字になっているのかもしれません。

業種別の離職率は?

離職率を業種別にみてみましょう。
業種分類は、総務省統計局の「労働力調査結果」に関連する産業分類で定義されたものです。

18の業種分類で離職率が高い上位9業種は次のとおりです。
 その他(他に分類されないもの)  68.9%
 宿泊業、飲食サービス業      50.5
 生活関連サービス業、娯楽業    47.9
 教育、学習支援業         47.3
 医療、福祉            38.4
 小売業              37.5
 サービス業(他に分類されないもの)36.4
 不動産業、物品賃貸業       35.9
 学術研究、専門・技術サービス業  32.2
広い意味で「サービス業」に含まれる業種が多くなっています。

離職率が低い9業種は次のようになります。
 建設業              30.4%
 卸売業              28.5
 運輸業、郵便業          26.0
 情報通信業            24.5
 複合サービス事業         23.2
 金融・保険業           21.0
 製造業              18.7
 鉱業、採石業、砂利採取業     12.4
 電気・ガス・熱供給・水道業    8.5
製造業を含む第二次産業が中心になっているようです。

製造業のなかでは?

それでは製造業のなかでの違いもみてみましょう。
製造業のなかで中分類として定義されている12業種のなかの離職率上位6業種は次のとおりです。
 繊維工業                 36.3%
 木材・木製品、家具・装備品製造業     30.5
 食料品製造業               30.3
 パルプ、紙・紙加工品製造、印刷・同関連業 27.3
 金属製品製造業              24.0
 その他の製造業              22.5
どちらかと言うと中堅の企業が多そうな業種ですね。

製造業のなかで離職率が低い6業種は次のようになります。
 飲料・たばこ・飼料製造業         20.3%
 窯業・土石製品製造業           18.5
 非鉄金属製造業              16.2
 鉄鋼業                  14.5
 機械関係                 13.7
 化学工業、石油製品・石炭製品製造業    13.2
重工業を含む大企業中心の業種になっています。離職率には会社の規模も大きなファクターになっているようです。

会社の規模別では?

それでは全産業での会社の規模別の離職率をみてみましょう。
 5人未満       59.0%
 5~29人       49.9
 30~99人      38.6
 100~499人     31.9
 500~999人     29.2
 1000人以上     23.6
やはり、大企業ほど離職率は低くなっています。より安定した、高い収入を求めてか、小規模企業での離職率の高さが目立っています。

短大卒、高卒、中卒別では?

大卒のデータをみてきましたが、短大や高卒、中卒の第二新卒と定義付けされる人たちのデータもみておきましょう。大卒と同じ平成25年、2013年のデータです。
 大卒      31.9%
 短大等卒    41.7
 高卒      40.9
 中卒      63.7
短大等卒の定義のなかには、高専や専門学校卒が含まれますが女性の比率が高いこともあって、離職率がやや高くなっているものと思われます。高卒、中卒と、年齢が若いぶん可能性を求めての離職率の高さになっているのでしょうか。

第二新卒の人数は?

第二新卒と定義されている人たちの実態を離職率でみてきましたが、実際にはどのくらいの人数の人たちがいるのでしょうか。
平成25年、2013年のデータは次のようになっています。
 学卒就業者数    412,636人
 離職者合計数    131,763
    1年目離職者数    52,959人
    2年目        41,447
    3年目        37,357
毎年、10万人以上の第二新卒の人たちが新しい職場を求めて就活に励んでいます。第二新卒のメリットを生かしての活躍を期待したいものです。

第二新卒のメリットは?

第二新卒と定義された人が転職する理由は大きく分けて次の2つに集約されます。

・キャリアアップのため。
・現在の仕事に不満がある。

キャリアアップは、新卒で入った会社で得られるものが思ったようなものでなく、やりがいを感じられないなどの理由で、新たな会社に再チャレンジする、自分の可能性を広げたいという前向きな姿勢からのものでしょう。現在の仕事に不満があるという場合は、収入などの待遇や残業、休日出勤、人間関係などのややネガティブな理由からのものでしょう。

企業側からみた第二新卒者のメリット

採用する企業側からみると第二新卒の人には次のようなメリットがあります。
・適応能力が高く育てやすい
・育成や待遇コストを抑えられる
・採用してすぐに働ける
新卒や中途採用などよりもメリットが大きい場合があるのです。

【適応能力が高く育てやすい】

第二新卒の人たちは短い期間ですが一定期間就職して社会人経験があるので、ビジネスマナーなどの基礎的な能力を教育されていて、それら基本的なことを最初から教育する必要がなく育成しやすい人材と言えます。また、中途採用の人などと比較すると、まだそれほどの会社での経験がないので、企業独特の社風などに染まっていることもなく、新しい会社への適応能力が高い人材とも言えるのです。

【コストがかからない】

第二新卒者は、新卒で就職した会社で研修も受けた社会人経験者なので、新卒と比較して研修などのコストがかからない、というメリットが企業側には挙げられます。また、人材によっては社会人経験や業務経験も豊富という場合もあり、中途採用者と比較しても待遇面のコストを低く抑えられるというメリットが企業側にはあるのです。

【採用後すぐに働ける】

新卒採用の場合は入社時期を卒業まで待つ必要がありますが、第二新卒については柔軟な入社時期に対応できるという点のメリットがあります。企業にとっては第二新卒の若手社員による早期戦力化が可能となるのです。

第二新卒のデメリットは?

採用する企業側からみると第二新卒の人には次のようなデメリットがあります。
・早期離職の懸念
・モラルの低下
このようなことを払拭するようなアピールなどが重要です。

【早期離職の懸念】

新卒で入社して短期間で離職してしまったという事実がありますから、面接担当者も「またすぐ辞めてしまうのでは」という懸念があります。自分の退職理由、転職理由などをしっかりと説明し、今後のビジョンなどを明確に伝えられるようにしなければなりません。

【モラルの低下】

第二新卒の人は多少の社会人経験があるので、新卒の人と比べればやや緊張感が薄れがちです。時間にルーズだったり、身の回りが乱雑であったり、モラルの低下が懸念されます。先に入社した新入社員が年下であることによるトラブルなどもあるかもしれません。自分の立場を認識した協調性やコミュニケーション能力が試されるところです。

第二新卒と定義されている人たちの活躍の場は?

第二新卒と定義されている人は毎年10万人以上いて新しい職場を求めて就職活動をしています。既卒と定義されている人も含めると就活市場では一大勢力になっていて、企業側も第二新卒の枠を設けて募集しているところも多くなっているようです。

厚労省の「賃金構造基本統計調査(2011年)」によると、勤続10年以上の人が日本では約53%であるのに対し、アメリカは約28%しかいません。日本では永年の終身雇用制の影響もあって、アメリカのレベルまで到達することはないと思いますが、転職市場が活況になって第二新卒の人数や離職率も現在より減少することはなく、徐々に増えていくものと思われます。

第二新卒での転職で有利なのは、今までの職種と同じ職種ということになると思います。期間が短かったとはいえ現職で身に付けた知識や経験は、転職先でも少なからず活かすことができるからです。
職種が異なる場合は、実務自体に今までの知識や経験をほとんど活かすことができませんので、新卒と同じ待遇でも構わないという覚悟をもって臨むべきでしょう。

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