2017/03/14

解雇の条件・規則・解雇されたらどうする?・解雇の種類

業績悪化や経営不振などによりあらゆる企業では、人員削減などを目的に「解雇」が行われることはしばしばあります。しかし、「解雇」には様々な種類や条件が存在することをご存知ですか?今回は、この「解雇」について考えて行きたいと思います。

解雇の条件・規則・解雇されたらどうする?・解雇の種類

解雇の意味

よくテレビドラマで、「君は今日で解雇だ、明日からは会社に来なくてよろしい」なんてセリフを上司が部下に言い放つシーンが多々見られます。

この「解雇」というワードは、よくドラマの中で聞くことが多いので、あまり気にしない方が大半だと思います。

しかし、最近ではネット社会の普及・社会経済の不安定さ・会社間競争のさらなる激化などの様々な理由が原因で実際に「解雇」が行われる機会は増えています。

さらに、今後この「解雇」は私たちにとってあらゆる意味でより重要なものになるでしょう。

ではまずは、この「解雇」とは一体どういった意味なのか。それを見ていきたいと思います。

解雇とは「雇用契約の解除」のこと

解雇というのは、労働者と雇用者が結んでいる雇用契約が解除されることです。

会社は自社の利益を増やすために、人を雇います。雇われた方の労働者は会社に利益が上がるように労働力を提供します。しかし、このままでは労働者側に利益がないため、雇用者側は労働力と引き換えに給料を支払います。

さらに、そこに会社側が自社で働くことに魅力があることを強調して、より就職希望者が集まるように労働者側に対して待遇を設けます。

そして、雇用者側と労働者側とでお互い細かな条件を確認し、合意があればお互いの利益を損害しないことを約束するために雇用契約を結びます。

「解雇」とは、この利益が損害されるようなことが生じた場合に行われる「雇用契約の解除」という手続きのことをいいます。

解雇の成立には審査が必要

皆さんは「解雇」というものは、会社側が自由に行使できる権利として持っているものだと思っていませんか?

実は、「解雇」というのは会社側が労働者に対して一方的に行うことができるものでは決してありません。

解雇が行われる場合は、会社側が下した「解雇」に合理的な理由が存在するのかを実証するための審査が必ず行われます。

そこで合理性が認められれば、その「解雇」は成立しますが、認められなければ、その解雇は無効になるのです。

「解雇」の種類は一つだけではない

皆さんは、「懲戒解雇」なんて言葉を聞いたことはないですか?一概に「解雇」と言っても、「解雇」には様々な種類の解雇があるんです。

ここからは、解雇にはどんな種類のものがあり、それぞれどんな特徴があるのかを見ていきたいと思います。

「懲戒解雇」とは会社側が労働者側に下す解雇のこと

では、まずは「懲戒解雇」という種類の解雇から見ていきましょう。

「懲戒解雇」とは、会社側が労働者側に対して一方的に行う解雇のことです。実は、いくつかある解雇の種類の中では一番重い解雇です。

この「懲戒解雇」が下される場合というのは、労働者側が雇用者である会社にとって経済的にも社会的にも損害を与えたときです。

例えば、労働者が会社にとって重要な資料や情報をコンピューターの操作のミス、また意図的に第3者に対して漏洩させたことによって会社側に経済的な被害、もしくは社会的に何かしらの損害を与えたときや、会社の資金を横領したときに、会社側が労働者側に対して行う処置です。

懲戒解雇が成立した労働者は通常の解雇であれば受け取ることのできる退職金が支給されずにクビになるという形が多いです。

「普通解雇」とは就業規則違反を犯した場合に下される解雇のこと

次は、「普通解雇」という種類の解雇です。

「普通解雇」というのは、労働者側が就業規則に違反した場合に下される解雇のことです。

例えば、大きな怪我や病気が原因で、労働者が今までのように働いていくことが難しかったり、今後仕事に復帰することが困難な状態に陥ってしまった場合。

また他に、正当な理由のない無断欠勤・数回にも渡る業務命令の無視・勤務態度の悪さ・職場規律を乱す行為などが普通解雇に処される理由として考えられます。

退職金に関しては、懲戒解雇とは違って支給されないというケースは少ないですが、支給額の減額は大いに考えられます。

「整理解雇」とは会社の都合で下される解雇のこと

3つ目は、「整理解雇」という種類の解雇です。

「整理解雇」というのは、就業の観点からすると労働者側に問題点はないが、会社側の都合で下される解雇のことです。

分かりやすく言うと、よくドラマなんかで耳にする「リストラ」にあたるものがこの「整理解雇」です。

就業が困難になる原因となる怪我や病気を患っているわけでもなく、職務怠慢とみなされる正当な理由のない無断欠席や仕事に取り組む姿勢が悪いというような普通解雇に適応される就業規則違反などを解雇の根拠にするには審査の際に合理性に欠けるというのが整理解雇(リストラ)の特徴です。

会社側が整理解雇(リストラ)を成立させるために使われる主な理由としては、社会経済の不況などの影響を受けて、会社の経営上現状のままでは、今後の会社の運営が困難であることなどが挙げられます。

「整理解雇」は特に厳格な審査が行われる

整理解雇(リストラ)だけは他の種類の解雇とは違って、解雇を行う原因は労働者側の責任ではなく、会社側の都合であるため、より合理性のある理由が求められます。

そのため、整理解雇(リストラ)の審査は厳しく、あらかじめ「4要件」というものが設定されていて、この4要件すべてを満たしていないと整理解雇(リストラ)は認められないのです。

以下にその4要件をご紹介します。

① 人員整理の必要性
② 解雇回避努力義務の履行
③ 被解雇者選定の合理性
④ 解雇手続きの妥当性

①の「人員整理の必要性」というのは、その会社が整理解雇(リストラ)を行う上で会社の経営上の問題を挙げているとしたら、人員削減を行う理由として本当にその経営問題が合理的であるのかを審査します。

②の「解雇回避努力義務の履行」というのは、整理解雇(リストラ)の対象となった人以外にもしっかりと会社内で希望退職者を募ったか、経営上の問題解決のために役員報酬の減額を行っているか、社員の一時帰休などの実施によって経営の立て直しを図っているかなどの整理解雇(リストラ)を回避するためにできる限りのあらゆる手段を積極的に行っているのかを審査します。

③の「被解雇者選定の合理性」というのは、整理解雇(リストラ)の対象として選定された者が他の者ではなく、その人でなければならない理由にしっかりとした合理性があるかどうかを審査します。(例えば、家庭を持っていて収入がなくなると周りの人にまで解雇による影響が出てしまう人よりかは、独身で受ける影響が最小限に抑えることができる人が選定されていればより合理的と言える)

「論旨解雇」とは懲戒解雇を免れた普通解雇のこと

最後は、「論旨解雇」という種類の解雇です。

「論旨解雇」とは、労働者側の自発的な説得や申し入れを会社側が情状酌量として受け入れて、通常であれば懲戒解雇になるところを普通解雇に変更された解雇のことです。

懲戒解雇は転職に影響する

「解雇された」と聞くとあんまり良いイメージは抱きませんよね?

となると、解雇されて会社を辞めた後、次の職を探すとなったときに前職を辞めた理由に解雇とあったら、転職に不利に働くと思いませんか?

しかし、そんなことはないんです。基本的に、前職を辞めた理由が解雇であったとしても転職活動にはそんなに影響はありません。

しかし、「懲戒解雇」だけは例外です。

やはり、「懲戒解雇」とは当事者によほどの欠点がなければ下されない解雇なので、もし「懲戒解雇」を受けていたとしたら、どんなに態度が良かったり、実力があったとしても、その人にはあまり信用がないというイメージが強くついてしまいます。

日頃から就業態度には気を付けよう

いかがでしたでしょうか? 今回は解雇について様々な観点から考察してきました。解雇の意味、種類、条件、そして解雇による影響にはどんなものがあるのかをご紹介してきましたが、解雇には知っておいたほうが良いことはまだまだたくさんあります。

「解雇」は少なからず受けた人の人生に影響を与えるものです。日頃から解雇について知っておくことで、解雇にならないような就業活動を行うよう意識することが大切です。

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