製薬・医薬系業界の企業を受けたいものの、業界や仕事内容・年収について詳しく分かっていない方は多いのではないでしょうか?

製薬メーカー、医薬メーカーに興味のある人、MRやR&Dといった職種がどのような仕事をするのか知りたい人、などは是非参考にしてみて下さい。
製薬・医薬メーカーとは
製薬・医薬メーカーとは、医薬品の研究や開発、販売などを手掛ける企業のことです。

医療用医薬品 | 処方箋が必要。薬局や病院などで処方される薬 |
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一般用医薬品 | 処方箋が不要。ドラッグストアや薬局などで購入できる薬 |
製薬・医薬メーカーでは、このような薬の研究開発などを行っているのです。なお、医療用医薬品に関しては、新薬とも呼ばれる「先発医薬品」と後発医薬品とも呼ばれる「ジェネリック医薬品があります。
前者は、これまでになかった薬効成分を持っている薬のことで、後者は、先発医薬品の特許切れの後に作られる薬のことです。

製薬・医薬メーカーの特徴
私たちの日常生活の中で薬は欠かせないものであり、非常に身近なものだと言えます。
薬の研究開発は、大きな売上が見込める医薬品の開発ができれば利益も大きなものとなりますが、実際に1つの薬を開発するまでには10年以上の年月がかかるケースも少なくありません。
また研究開発の過程で、思ったような成果を得ることができず、開発が中止になることもあります。

製薬・医薬メーカーの仕事内容
ここからは、製薬・医薬メーカーの仕事内容について解説します。

MR
MRという名前を初めて聞いた人もいるかもしれません。
情報担当者という意味合いの通り、MRは病院や薬局をはじめとした各種医療現場に対して、薬の効果や副作用などの情報提供を行います。
自社で扱う医薬品を病院や薬局に選んでもらうことで会社としての売り上げ、利益に繋げていくことになるため、MRは製薬・医薬メーカーには欠かせない存在だと言えるでしょう。
MRが扱う医薬品は、一般用医薬品ではなく医療用医薬品です。関わる相手は医師や薬剤師など医療の専門的な知識を持つ人たちなので、MRも医薬品のプロフェッショナルとして、豊富な知識を持っていることが求められます。
またMRが、医師や薬剤師といった現場で働くたちからのフィードバックを受け、社内に持ち帰り、さらなる製品の向上に努めることもあります。

R&D
R&Dとは、正しくは「Research and Development」と言い、頭文字をとってR&Dと呼ばれています。
日本語にすると研究開発という意味を持つ通り、R&Dは、製薬・医薬メーカーにおける研究・開発を行うのが主な仕事です。

- 新薬の候補物質に関する研究を行う研究部門
- 臨床試験を行い、データを収集する開発部門
研究部門では、薬としての効果がありそうな化合物を作り出すのが主な仕事内容です。新薬候補の物質といっても、物質の数は非常に膨大であり、1つの薬を作るだけでも約1万の物質を候補として扱うケースもあります。
研究部門ではこれらの候補物質を1つ1つ検証していく作業に取り組むことになります。開発部門では、医薬品としての効果があるかもしれないとされる化合物に関して臨床試験や治験を行い、安全性や薬としての有効性を調査します。

先述の通り、1つの薬を作るためには10年以上の時間をかけて、様々な研究を行う必要があります。薬の開発ができるかどうかは、製薬・医薬メーカーの将来を大きく左右するため、R&D部門に資金を投入する企業も少なくありません。
製薬・医薬メーカーの平均年収
製薬・医薬メーカーと聞いて、「年収が高そう!」というイメージを持っている人もいるのではないでしょうか。

製薬・医薬メーカーの就職偏差値ランキング
ここからは、製薬・医薬メーカーの就職偏差値ランキングを紹介します。ランキングは以下の通りです。
就職偏差値 | 企業名 |
---|---|
72 | アステラス製薬 (R&D) |
71 | 第一三共 (R&D) |
70 | エーザイ (R&D) |
69 | 塩野義製薬 |
68 | 小野薬品工業 |
66 | 中外製薬 |
64 | 武田薬品工業 |
63 | 田辺三菱製薬、協和発酵キリン |
62 | 大塚製薬、大日本住友製薬、キョーリン製薬 |
61 | 参天製薬、持田製薬 |
60 | ツムラ、キッセイ薬品工業、MSD 、バイエル薬品、日本ベーリンガーインゲルハイム、グラクソ・スミスクライン、日本チバガイギー、サノフィ、ファイザー、大鵬薬品 |
59 | あすか製薬、科研製薬、鳥居薬品、日本新薬 |
58 | ソレイジア・ファーマ、小林製薬 |
57 | シンバイオ製薬、ペプチドリーム |
56 | そーせいグループ、サンバイオ |
55 | アンジェス、ジーエヌアイグループ、ブライトパスバイオ、JCRファーマ |
54 | ロート製薬、日水薬品 |
53 | 大幸薬品、栄研化学 |
52 | 新薬工業 |
51 | 大正製薬 |
50 | 日本ケミファ、日医工、富士製薬工業、アース製薬、久光製薬 |
45-49 | ジーンテクノサイエンス、メドレックス、東和薬品、キャンバス、リボミック、医学生物学研究所、UMNファーマ、沢井製薬、ビオフェルミン製薬、森下仁丹、養命酒製造、エスエス製薬、わかもと製薬、扶桑薬品工業、カイノス、ミズホメディー、ダイト、オンコセラピー・サイエンス、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所、中京医薬品、免疫生物研究所、窪田製薬HD、ラクオリア創薬、ナノキャリア、ヘリオス、ジーンテクノサイエンス、キャンバス、リボミック、フマキラー |
ランキング上位を見ると、アステラス製薬や第一三共、エーザイなど、一度は耳にしたことのある製薬会社が並んでいます。

製薬・医薬メーカーで働くには
最後に、製薬・医薬メーカーで働くには、どうすればいいのかそのポイントについて解説します。

就職サイト・エージェントに登録する
就職する為には求人に応募する必要がありますので、まずは就職サイトエージェントに登録を行いましょう。

対象者 | エージェント |
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就活する人 | JobSpring |
転職する人 | リクルートエージェント |
求人サイトと就職エージェントの違いは、「1人で進めるのか」「サポートしてもらうのか」という違いで、1人でも良いですが、確実に就職したいのであればエージェントを使うことをおすすめします。


業界・企業についての理解を深める
ただ漠然と製薬・医薬メーカーに勤めたい、と考えているだけでは採用されるのは難しいでしょう。
製薬・医薬に関連する業界の動向やトレンド、各企業がどういった戦略を持って事業を展開しているのか、他社と異なるその企業ならではの強みは何なのか、といった部分を理解しないままだと、抽象的な志望理由しかかけません。

自己分析
企業や業界についての理解を深めるのと同時に、自己分析を行うことも欠かせません。
また自己分析をしていると、どうしても自身の成功体験ばかりに目を向けてしまいますが、それだけでなく、どのような失敗経験を積んでいるか、その失敗に対してどのような対応をしたのか、といったことを振り返ってみると、自身の強みなども見えてくるかもしれません。
まとめ
今回は、製薬・医薬メーカーについて、その概要からMR・R&Dといった職種の仕事内容、就職偏差値ランキングなどについて解説しました。
※ランキング順位は自社調査によって掲載させていただいております。